ESTJ型

ESTJ型【責任者】

外向・五感・思考・決断

責任をはたす人、組織に忠実なビジネスマン

(キーワード)計画的、秩序、勤勉、誠実 

ESTJ型が成功する鍵は

長所を利用するのは、簡単!

「ペースを落とし、人の行動の裏に隠されている意味を推しはかり、もっと柔軟になろう!」 

ESTJ型の性格とは

 ESTJ型は、ものごとを最後までやりとげるのが得意だ。組織を運営し、周囲の人間にやる気を起こさせるのがうまい。責任感が強く、まじめで、任務には誠実にとりくむ。きちんと体制ができあがっているものを好み、データなどの詳細を記憶し、整理する能力がある。計画性をもって目標を定め、スケジュールを決め、できるだけ効率よく仕事を進める。

 また、ESTJ型は、決断をくだすのが好きだ。自分の過去の経験をもとに決断をくだすばあいも多い。論理的、客観的、分析的。ものごとを推測する才能をもっているため、論理的なことにしか目を向けず、辻褄のあわないことには納得しない。 

 ESTJ型は、現実的・実践的で、冷静沈着だ。抽象的な考えや漠然とした理論よりは、あくまでも「現実のこと」に興味をもつ。そのため実用性がないも のには、あまり興味をもたない。周囲の状況をよく承知しており、いま現在の世界に関心がある。 

 一定のルールに従って生きており、首尾一貫した態度をとり、頼りがいがある。伝統的な考えを重んじ、確立された組織を維持したいという思いが強い。人間関係にも忠実だが、社交的な生活や人との感情的なつながりは、それほど重視していない。臆することなく他人を批判したり非難したりできるし、きっぱりと規律を強いることができる。

 ESTJ型は人づきあいがよく、社交性に富み、率直で親しみやすい。人見知りせず、初対面の人ともすぐに打ちとけられる。「目の前に見えるものにとりくめ」が、ESTJ型のモットーだ。 

ESTJ型が実力を発揮できる職場環境 

  1. 規律正しく、秩序立ったやり方で、明確な指針のもとで働くことができる。そして論理的な結果をだすために、人材や資源、時間を有効に活用できる。 
  2. 習得した技術を具体的なことに活用できる。詳細のはっきりとした目標に向かって、一心に邁進できる。得意の推理力を発揮できる。 
  3. 公平で筋道のとおった客観的な基準によって能力を判断され、評価される。 
  4. 勤勉で誠実な人たちと、和気あいあいと働くことができる。人間関係のトラブルが職場になく、仕事に対する自分の感情を同僚とわかちあうことができる。 
  5. 現実的で明確な、手ごたえのある仕事をすることができる。具体的な結果をだすために、ものごとを実践できる。 
  6. はっきりとした予測を立てることができる。組織の上下関係が明確になっている。 
  7. 締め切りや納期などを設定し、これまでの方法を踏襲し、ひとつずつ段階を追って作業を進め、必要な資源を活用し、生産性を上げることができる。そして、最後には締め切りや納期を守ることができる。 
  8. 安定した予測可能な環境で働くことができる。さまざまな活動を、多様な人たちとおこなえる。 
  9. ほかの人と一緒に働けて、自分や部下にたいして責任をもつことができる。 
  10. 大きな責任をもち、自分が支配権をもち、決断をくだすことができる。自分の意見や経験が重視される。 

仕事に関連する長所

・実践的で、結果をだすことを最優先にできる。 

・自分で責任をもったことには全力でとりくむ。必要とあれば、断固とした態度をとることができる。 

・組織の目標を最優先にし、集中力を持続できる。 

・几帳面で、正確。仕事をきちんとやりとげたいという意志が強い。 

・決まりきった手順を踏み、手続きや規則を守りたい。 

・非論理的で矛盾があるもの、実用的でなく無駄なものを見抜く才能がある。 

・ものごとを整理し、客観的に決断をくだすのが得意。 

・伝統的な組織の価値観に信頼を置いており、組織のなかで活躍できる才能もある。 

・責任感が強い。実行すると断言したことは、かならず実行。 

・明確な労働倫理をもっている。生産的でありたいし、有能でありたい。 

・常識があり、現実的なものの見方をする。 

就職・転職活動で成功をおさめるには、あなたの長所を活用しよう!

 自分にぴったりの職を見つけるぞと、いったん決意を固めたら、ESTJ型ほど就職・転職活動に向いている性格タイプはない。まじめで忍耐力があるため、自分にとって最適の職を見つけるまで、あきらめることなく活動にとりくむからだ。しかし、いちど目標を設定してしまうと、ほかのものが目にはいらなくなる危険があ る。新たな情報や可能性がでてきたら、ほかにも選択肢があるのではないかと、よく考慮してみよう。 

あなたの能力をいかんなく発揮するために、つぎの戦略を実施してみよう。 

就職・転職活動を効果的に進める計画を立て、実行しよう。

・就職・転職活動の計画を立てたら、あなたの几帳面なところを活用し、スケジュールを守る、時間にはけっして遅れないなど、ひとつずつ確実に活動を進めていこう。 

・あなたの現実的なところを活用し、まず身近なところからあたってみよう。すでに就職している人は、同じ社内でほかの部署に移れないかどうか検討しよう。あるいは、同業他社にあたってみるなど、いまの仕事からかけはなれていない分野に就職口がないかどうか、まず調べてみよう。 

事実や客観的なデータを分析し、現実的な決断をくだそう。 

・あなたの批判的思考力を活用し、それぞれの仕事のプラスとマイナスの面を分析しよう。そして、あなたが関心をもっていない就職口や、あなたが資格を満たしていない就職口などは、選択肢からはずそう。 

・就職を希望する仕事や企業、産業について、できるだけ大量の情報を集めよう。業界紙などにも目をとおし、企業の歴史や理念についてもよく理解しておこう。 

・就職を希望する企業に利益をもたらすと思われるあなたの技能について、簡潔にまとめ、率直に説明しよう。 

・面接のまえに、面接官から尋ねられそうな質問のリストを作成しておこう。そして、そうした質問に答える練習をし、過去の経験や業績をきちんと説明できるようにしておこう。 

・友人に頼んで面接のリハーサルをしてもらい、面接で尋ねられそうなむずかしい質問をしてもらおう。 

実現可能な就職・転職活動の目標を設定し、それを達成しよう。 

・就職口についてこれだけは譲れないという項目をリストにして書きだそう。給与、福利厚生、仕事のスケ ジュール、勤務地、昇進の機会など、よく考えて書きだそう。そして、就職口を検討するときには、そのチェックリストを活用しよう。 

・自分に適した仕事を見つけ、就職に成功するまでには、3カ月から1年はかかるし、もっと長くなるばあいがあることを覚悟しておこう。くれぐれも、必要な手順をすべて踏むまでは、途中であきらめないように。 

有能で信頼の置ける人間であることをアピールしよう。 

・あなたの技能をはっきりとしめすために、履歴書や添え状には、明確で論理的な文章を書こう。そして、これまでの業績などをかならず記し、有能であることをアピールしよう。 

・可能であれば、かつての雇用主に推薦状を書いてもらおう。 

・企業が目標を達成するうえで、入社後にあなたが貢献できる点を明確に伝えよう。 

★人脈を広げよう 

・これまで一緒に働いてきた人たちや知人の名前を書きだし、就職・転職活動の手助けをしてくれそうな人に連絡しよう。 

ESTJ型に向いている仕事

几帳面 因果関係の推測能力 権威ある地位 社交的

  • セールス/サービス 

 ESTJ型は、現実の世界で働き、具体的なプロジェクトにかかわりたいと思っているので、セールスやサービスの分野が向いている。ごく標準的な手順を踏むことが求められ、大勢の人間やグループとの交流が欠かせないからだ。社交的で伝統を重んじるESTJ型は、権威ある地位に就き、命令をくだすのを好む。具体的な商品を販売する仕事は、努力の結果が即座に明確にあらわれるうえ、目標を達成すれば大きなやりがいを感じられるので、ESTJ型に向いている。 

→たとえば、セールス、保険代理業、販売業、調理師、自衛官、教師、販売代理業(証券・商品)、経理、原価見積担当者、予算管理、公務員、警備員、情報セキュリティ、警察官、法務教官、保護観察官、労務管理、保健師、船長、コンプライアンスオフィサー、航空整備士、運動コーチ/トレーナー、クレジットアナリスト、民間航空機のパイロット、航空機関士、土木施工管理技士、法律事 務、不動産鑑定士、国会議員の政策担当秘書、保険損害査定担当者、裁判所書記官、ホテルの支配 人、音響技術者、葬儀社(葬祭の進行管理)。

  • テクノロジー / 身体を使う仕事 

 こうした分野では、ESTJ型の機械を扱う技術や技能を発揮できる。事実を情報として集め、整理し、分析する機会があるうえ、得意の推測力を駆使できる。論理的に手順をきちんと踏んで働かなければならないので、 几帳面な性格にもあっている。ESTJ型は、乱雑で混乱している状況には我慢がならないからだ。 

→たとえば、エンジニア、コンピュータアナリスト、会計監査、建設業、農業、酪農業、建設労働者、臨床検査技師、内部監査、システムアドミニストレータ、データベース管理者。 

  • マネジメント 

 ESTJ型は権威ある地位を好むので、経営や管理の仕事が向いている。部下に命令し、決断をくだし、他人を監督するのが好きなので、有能な上司になる。そしてまた、確立された組織に忠誠を尽くす。この分野の仕事には、他人との交流が欠かせず、部下に指示をしたり、部下を監督したりする才能も求められるため、ESTJ型にはぴったりだ。 

→「たとえば、プロジェクトマネジャー、オフィスマネジャー、行政官、工場長、データベースマネジャー、システム監査、経営コンサルタント、物流マネジャー、銀行の融資担当者、不動産管理、不動産経営、看護師長、財務部長、経理部長。

  • 專門職

 専門職の分野には、伝統的な組織に所属したり、社会的に高い地位に就いたりして働くことができる仕事が多いため、ESTJ型にとっては魅力的だ。医師や歯科医といった医療関係の仕事では、自分の手を使って人間に触れたり、具体的なものを対象にしたりするばあいが多いので、あっているだろう。そしてまた、因果関係を推測する能力も発揮できる。

→「たとえば、歯科医、内科医、株式投資のブローカー、裁判官、教師、土木技師、機械技師、冶金技術者、財務担当弁護士、電気技師、薬剤師、弁護士、学校長、情報システム担当者、最高情報責任者。 

こんな落とし穴にご用心!

ESTJ型の弱点を克服する

あわてて決断をくださない。

・決断をくだすまえに、すこし時間を置いて考えてみよう。自分が置かれている状況についてわかっていることは何か、わかっていないことは何かを自問しよう。そして当面の問題や選択について自分がどう感じているか、よく考えよう。そうすれば、よりよい決断をくだせるようになる。 

・就職・転職活動のさなかに、さまざまな場面で、自由回答方式で自問してみよう。そうすれば、就職先を決定するにあたり、さまざまな角度からその仕事についての理解を深めることができる。 

ありきたりの方法ではなく、もっと革新的で因習にとらわれない就職・転職活動の方法がないか考えよう。 

・洞察力のすぐれた友人や同僚の力を借り、あなたの就職先について意見を求めよう。そして、あなたがいま働いている会社や、就職を希望する会社のなかに、力になってくれそうな人がいないかどうか、さがしてみよう。 

迷ったときには、長い目で人生をながめてみよう。そして、将来の自分の姿を想像しよう。 

・長い目で人生をながめ、あなたが年齢を重ね、変化していったときに、仕事に求めるものがどう変わっていく可能性があるのか、想像してみよう。1年後、5年後、10年後の自分の姿について想像し、就職先を決めるときには、そこでいきいきと働いている将来の自分の姿が想像できるかどうか、考えてみよう。 

・面接では、その企業がどれほど成長する見込みがあるのか、会社を移転する計画があるのかなど、将来についての質問もしてみよう。そして、就職したばあい、自分自身にも転勤の可能性があるのかどうか、尋ねてみよう。

 希望の仕事に(まだ!)就けないのなら……. いまの仕事を好きになろう! 

大半の仕事には、自分なりに工夫ができるところがあるものだ。つぎに、現在就いている仕事を、あなたの希望にあったものに近づける方法を、いくつか紹介する。 

・有能なアシスタントを見つけよう。 

・部下が活用できる、有効なシステムをつくりあげよう。 

・同僚が会合や会議に準備をしてから臨めるよう、計画表を作成しよう。 

・自分とは異なるタイプの同僚に意見やアドバイスを求めよう。 

・同じような専門知識をもつ人たちの組織に参加し、人脈を広げよう。 

・刺激を与えてくれる多くの人たちと働けるように工夫しよう。ひとりでおこなう作業はできるだけ人にまかせよう。 実行しなければならないプロジェクトを見つけ、その旗振り役に志願しよう。 

・自分に何が期待されているのかを上司に尋ね、明確にしてもらおう。 

・作業チームの一員になろう。