INFP型【芸術家】
内向・直観・情緒・柔軟
心の平和を求める人、胸のうちに情熱を秘めた芸術家
(キーワード)理想、信条、秘めた情熱
INFP型が成功する鍵は
長所を利用するのは簡単!
「もっと現実的な予想を立て、妥協にも価値があることを認め、ものごとをあまり個人的に受けとめないように!」
INFP型の性格とは
INFP型は、ほかの何より自分自身の心の調和を尊重している。感受性が強く、理想を重んじ、誠実なINFP型は、自分の個人的な価値観を優先しようとする気持ちが強い。自分がたいせつにしている信条や大義は曲げたくないし、個人的に自分が深く信じていることを実践したいと思っている。
INFP型は、すでにあるものだけではなく、未来にあるものに関心をもち、夢や理想といったものに懸命にとりくもうとする。偏見がなく、新しいものに心をひらいており、好奇心旺盛。洞察力にすぐれ、長い目でものを見ることができる。日々の雑用には柔軟に対応し、融通がきくものの、自分の理想や信条といったものに関しては断固としており、これだけは譲れないという態度をとる。自分が信じているものにはとても高い。あまりに高くて実現不能な ほどの目標を掲げ、自分に厳しいノルマを課す。
INFP型は、一見、冷たくよそよそしい人間に見えるときもある。が、ほんとうは、とても思いやりの深い人間だ。人の感情を敏感に感じとり、共感しようとする。心から同情し、相手のことをきちんと理解しようとする。自分の価値観に危険が迫らないかぎり対立を避け、他人を支配しようとか、相手を威圧しようとか、強い印象を与えようなどとは思わない。そのため自分が考えていることを相手に伝えるとき、口頭で述べるよりは、文字に書いて表現するほうを好む。自分の理想を守るためにだれかの説得にあたるときには、非常に説得力に富む。
INFP型は、自分の感情を力強くアピールするようなまねはせず、どちらかといえば無口で穏やかに見える。ところが、いったん相手と深く知りあえば、熱意にあふれた、あたたかい人柄だとわかる。INFP型は親切で愛想もいいが、表面上のつきあいや社交は避けようとする。自分の価値観を時間をかけて理解してくれる人たちを、宝物のようにだいじにする。
INFP型が実力を発揮できる職場環境
- 自分の価値観や信条を曲げずに、仕事をつうじて自分の洞察力を表現できる。
- 自分の考えを深く掘りさげる時間が与えられている。自分の考えを実行に移すプロセスをコントロールできる。
- ひとりになれるワークスペースを与えられ、邪魔されることのない時間がもてる。しかし、ときには自分のことを尊敬してくれる人たちにアイディアをぶつけ、その反応を見ることができる。
- 柔軟な組織のなかで働ける。規則や管理があまり厳しくなく、何かひらめいたときに、それを実現できる。
- 創造的な、思いやりのある人たちと、不和や張りあいのない友好的な雰囲気のなかで働くことができる。
- 自分の独創性を表現できる。人間として成長することが奨励され、きちんとした報酬が与えられる。
- 納得のいくものがまだ完成していないのに、聴衆のまえで、自分の仕事についてたびたび発表せずにすむ。
- 人が成長し、進歩し、もてる才能を発揮するために、カを貸せる。
- 他人を理解し、かれらを突き動かしているものを察する。1対1の深い人間関係を築くことができる。
- 自分のアイディアを実行できる。政治的、経済的問題に足をとられずにすむ。
仕事に関連する長所
・思慮深く、ひとつのものごとについてじっくりと集中して考えられる。
・これまでの既成概念をやぶり、新たな可能性をさぐりだせる。
・これ、と信じた仕事にたいしては、きちんと責任をもつ。
・必要とあれば、ひとりで働くことができる。
・生まれつき好奇心が旺盛で、必要な情報を入手する技術をもっている。
・ものごとの全体像を見る力があり、行動や考え方の裏の意味を推しはかり、行間を読むことができる。
・他人の要求や意欲を敏感に感じとることができる。
・順応性にすぐれている。状況が変われば、すぐに方向性を変えることができる。
・1対1の人間関係に強い。
就職・転職活動で成功をおさめるには、あなたの長所を活用しよう!
INFP型が就職・転職活動で成功をおさめる秘訣は、自分にとって何が重要かをよく見きわめること、そして自分の価値観を表現できる仕事を精力的にさがすことにある。INFP型には、それができるだけの洞察力がそなわっているし、弱音を吐いたりへこたれたりせずに粘り強く頑張る忍耐力もそなわっている。だが理想が高いため、つい現実から逃避しようとする傾向があるので注意しよう。
あなたの能力をいかんなく発揮するために、つぎの戦略を実施してみよう。
★いまは存在しなくても、今後の可能性とし考えられるものに目を向けよう。
・持ち前の創造性を発揮し、いまは存在しないが、将来、起こりうると考えられるものについて想像してみよう。そして、市場や企業の需要に応じつつも、あなた自身の要求にも応えられるような仕事がないかどうか、あれこれ考えてみよう。
・関心をもっている分野の仕事で、自分の技術や能力を活用できる方法を、考えられるだけ挙げてみよう。そして長いリストを作成したら、それぞれの可能性について調べてみよう。
★仕事にする可能性があるものについて、できるだけじっくりと考えよう。
・複雑な作業も粘り強くやりとげようとする忍耐力があるのだから、就職口として考えられる候補を選択するときも、じっくり時間をかけてとりくもう。
・じっくりと熟考すれば、その仕事に対する自分の本心を見きわめることができる。可能性のある就職口をあせって選択肢からはずしてしまったり、逆に、これしかないと猪突猛進したりする危険を減らそう。
★まえもってよくよく考えたら、迷うことなく表現豊かに説明し、相手に自分のことをよくわかってもらおう。
・時間を見つけ、問い合わせの手紙や履歴書の添え状、礼状などに書く文章で、自分を表現する方法を考えてみよう。
・仕事に対する自分のビジョンを文章で書きあらわそう。そして、就職を希望する企業や組織の成長に、どうすれば貢献できるのか、その方法も書きあらわしてみよう。
★熱意があるところを見せよう。これだけは譲れないという大義は曲げないように。
・希望の仕事に対する熱意を、相手にはっきりと伝えよう。面接官はたいてい、率直かつ明確に志望動機を説明できる候補者に好意をもつものだ。
・希望の仕事がどれほど理想の仕事であるか、熱弁をふるおう。持ち前の説得力を活用し、熱意をわかってもらおう。
★ターゲットをしぼった人脈づくりをしよう。
・まずは、親しい友人からはじめよう。力になってくれそうな友人を注意深く選ぼう。
・途中で落胆したり、疲れはててしまったりしないように、念入りに戦略を練ろう。目的を達成するまでのスケジュール表なども作成しよう。
INFP型に向いている仕事
高い目標 洞察力にすぐれる 個人的な個值觀優先 自分自身の心の調和
- クリエーティブ/芸術
INFP型が芸術にひかれるのは、自分を表現する能力があり、独創的なものの考え方ができるからだ。芸術関連の仕事にはたいてい個人の自由が認められているし、ライフスタイルに柔軟性があるので、働き方も性にあっている。INFP型の多くが、自分は「深いところで」芸術家である、と表現する。たとえどんなふうに生計を立てていようとも、核になる部分で芸術家が生きているのだ。なかには「自分は芸術家になるべくして生まれてきた」と断言する人もいる。
→たとえば、画家、彫刻家、ライター、詩人、小説家、ジャーナリスト、エンターテイナー、建築士、俳優、役者、編集者、音楽家、グラフィックデザイナー、エディター/アートディレクター、作曲家、舞台美術、インテリアデザイナー、DTP(デスクトップパブリッシング)技術者。
- 教育/カウンセリング
教育やカウンセリングの分野では、人が成長し、生来の才能を発揮し、可能性を広げていく際に力を貸すことができる。INFP型は、人の生活の質を向上させたいという気高い志をもっており、そのためなら真摯に努力を重ねる。教師のばあい、小学校や中学校よりは学生の士気が高い大学のような場所で教えるのを好む。INFP型は学ぶ過程を楽しみ、研究者や図書館司書としてものごとを深いところまで理解し、未知の世界を知るのを楽しむ。またカウンセリングの分野では、思いやりにあふれた洞察力の鋭いカウンセラーや心理学者となる。
→たとえば、大学教授(人文科学、芸術)、研究者、臨床心理士、カウンセラー、社会福祉士、精神保健衛生士、医療ソーシャルワーカー、司書、教育コンサルタント、教師、産業カウンセラー、児童福祉司、薬物/アルコール依存症のカウンセラー、家庭相談員、翻訳者、通訳、調停委員、遺贈寄付担当者、慈善事業コンサルタント、キャリアカウンセラー、運動コーチ、寄付金コーディネーター、 キュレーター(学芸員)、公衆衛生教育者、保健師。
- 宗教
多くのINFP型は、宗教関係の仕事に大きなやりがいを感じる。人が精神性を高めていく力になれることが楽しいし、自分や他人が苦しみながらも模索をつづけ、ついに新しいものの見方ができるようになったり、新たな境地に達したりすると、深いよろこびを覚える。どちらかといえば1対1の人間関係を好むが、経験を重ねるにつれ大勢の人の前で話すのが苦にならなくなる。
→たとえば、聖職者、宗教教育者、伝道者。
- 健康・医療
健康・医療の分野では、患者やクライアントと親密な関係を築くことができるため、多くのINFP型が魅力を感じる。だから自分で開業する人もいれば、組織のなかでコンサルタントになる人もいる。理学療法、代替医療、マッサージなどの分野で治療をおこなうときには、自分の直観も活用できるし、相手に思いやりをしめすことで、情緒型の部分もいかすことができる。
→たとえば、栄養士、管理栄養士、理学療法士、ケアマネジャー、ホームヘルパー、作業療法士、言語聴覚士、マッサージ師、代替医療の施術者、遺伝学者、倫理学者。
- 組織開発
INFP型は、対立のすくない友好的な環境のなかで、他人の適職を見つける力になりたいと思っている。ひとりで活動できる仕事か、人材育成の仕事か、企業内で組織やチームを立ちあげる仕事を好む人も多い。
→たとえば、雇用開発の専門家、人材育成トレーナー、社会科学者、産業組織心理学者、再就職支援コンサルタント、労使関係の専門家、チームトレーナー。
- テクノロジー
この分野では、テクノロジーを理解しているうえ、人間性にすぐれ、コミュニケーション能力に秀でている人材が求められている。なかでもテクノロジー側の人間とエンドユーザーの橋渡し役を務める仕事に魅力を感じる。
→たとえば、顧客対応、テクノロジーコンサルタント、指導者的役割、プロジェクトマネジャー、エンゲージメントマネジャー、人事部の採用担当者(リクルーター)、教育ソフトウェア開発者。
こんな落とし穴にご用心!
INFP型の弱点を克服する
◆自分にも、就職・転職活動にも、現実的な期待をしよう。
・適職を見つけるには、あなたが思うよりもずっと時間がかかることを覚悟しておこう。自分が置かれている状況の事実に注意を払おう。ほんとうに自分に向いている職業に的をしぼれば、就職・転職活動の効率をあげることができる。
◆批判をされたり、採用されなかったりしても、それを個人的なものとして受けとめない。
・いちどに多くの人をよろこばせようとするのをやめ、「いまできるのは、ここまで」と境界線を引こう。心身ともにエネルギーをたくわえる必要があるときには、何か頼まれてもノーと言い、とりくまねばなら ないものに集中しよう。
◆自分の行動の結果、論理的に考えてどんなことが起こるかを、よく考えておこう。
・個人的な感情にもとづいて重要な決断をしないように。信頼できる、客観的な考え方ができる友人に相談してみよう。
・じっくりと考える必要があるときには、ひと息つき、すこし休憩しよう。このままいけば論理的に考えて、どのような結果になるかを想像しよう。
◆選択肢を減らすのをいやがる傾向があるので、注意しよう。また、決断をくだすのを先延ばしにするのをやめよう。
・もっといい就職口があるのではないかとぐずぐず待つよりは、あまり気がのらない就職口をきっぱりあきらめよう。
・あれこれ考えすぎると、時間に余裕がなくなってしまうので要注意! スケジュール表を作成したら、それを厳守しよう。心配しすぎず、とにかく行動を起こしてみよう。
希望の仕事に(まだ!)就けないのなら….. いまの仕事を好きになろう!
大半の仕事には、自分なりに工夫ができるところがあるものだ。つぎに、現在就いている仕事を、あなたの希望にあったものに近づける方法を、いくつか紹介する。
・会社や部署の標語などの草案を手伝おう。
・日常業務や雑用、データを扱う細かい仕事などを、ほかの人にまかせられるのなら、お願いしよう。
・人間関係の不和や対立を解決する方法を学び、職場の調停者になろう。
・専門分野で、トレーナーかコーチになることを検討しよう。
・フレックスタイム制にしてもらい、出勤や退社の時刻をずらしてもらうか、ジョブシェアリングで働かせてもらおう。
・もっと自宅で仕事ができるようにしよう。
・相手を励ますような電子メールを、毎日、毎週、あるいはその気になったときに、知人や友人に送ってみよう。
・同じ職業にとどまるが、勤め先を変えてみよう。
・もっと勉強するか、専門分野のトレーニングを受けるために、復学しよう。